CT検査

 CT検査では、全身の断面を短い時間で撮影することができます。

 造影剤を使用した造影CT検査と、それらを使用しない単純CT検査があります。

2017年導入 第1CT室 コンピュータ断層撮影装置
Aquilion
2019年導入 第2CT室 コンピュータ断層撮影装置

MRI検査

 当院のMR検査室は3T(テスラ)装置3台、1.5T装置1台の計4台を運用しています。また、手術中にMRを撮像するため1.5T装置がOP室内に設置されています。

 3T装置での検査はその高い性能を生かして、高画質な画像や各臓器の機能を定量的に評価できる機能画像など、より診断に寄与できる画像の提供を目指しています。1.5T装置はその高い安全性を生かして、ペースメーカや神経刺激装置などの体内デバイスのある患者さんに対して安全に検査を施行しています。

2019年導入 第2MR室 3T-核磁気共鳴診断装置
2019年導入 第3MR室 3T-核磁気共鳴診断装置

マンモグラフィ

 マンモグラフィは乳房を上からと斜めからおさえる2方向撮影を行います。乳房を圧迫するので痛みを伴うことがありますが、被曝を減らし病変を見つけやすくする効果があります。

 その他に乳房の断層撮影(トモシンセシス)を行っており、薄い断層像(3D)を作成することで乳腺と重なった病変をより見やすくすることができます。またステレオガイド下吸引式組織生検も行っており、超音波では分かりにくい石灰化病変をマンモグラフィ装置を用いて組織採取します。

2016年導入 乳房撮影装置

X線撮影

 X線撮影室では主に、胸部や腹部、全身の骨の撮影を行っています。それ以外にも各検査室には、小児専用の撮影台や骨塩定量測定の装置、首から腰までの広い範囲を撮影できる長尺撮影装置、歯科用撮影装置などがあり、全8部屋で様々な検査を行っています。

 また、患者さんが安全、快適に検査を受ける事ができるように工夫された撮影台や撮影補助具などを作成し、よりよい検査が出来るように心がけています。

2014年導入 一般撮影装置

血管造影検査

 血管造影室では、血管内にカテーテルと呼ばれる細い管を挿入し、造影剤を注入しながら詳細な血管情報を取得し、診断を行います。治療が必要な場合はその場で経血管的な治療も行うことができ、診断と治療が同時に行え、外科手術と比べ、低侵襲な治療となっております。

 当院はIVR-CT(Interventional Radiology-CT)装置を有しており、血管情報に加え、体の輪切り像(横断像)も取得することができ、血管と臓器・腫瘍の位置関係をイメージしやすく、医師の治療をサポートしています。また、脳や心臓は、2方向同時撮影の可能なバイプレーン装置で検査を行うことにより、様々な角度で血管情報を取得することが可能です。

2010年導入 体幹部血管撮影装置

核医学検査

SPECT検査について

 核医学検査は、特定の病変や組織に集まる性質をもった放射性医薬品を患者さんに投与します。そこで放出される微量な放射線をガンマカメラで体の外から検出することで画像化します。

 当院では、従来のSPECT装置にX線CT装置を搭載したSPECT/CT装置を導入しています。核医学の画像にCTの画像を重ね合わせることで、診断能を向上させることができます。また、認知症や脳血流を評価するための3検出器型装置もあり、より短時間で精度の高い検査を行うことができます。

2017年導入 ガンマカメラ撮影装置

PET検査について

 PET(陽電子放出断層撮影)は、放射性医薬品を用いて体内の代謝や機能を画像化する核医学検査の一つです。当院では、ブドウ糖に似た性質をもつ放射性医薬品18F-FDGを主に使用しており、がん細胞など代謝の活発な病変を捉えるFDG-PET検査を実施しており、CTやMRIが得意とする「かたち」ではなく、「代謝」や「機能」に注目して異常を発見することができます。また、PETで得られる機能情報と、CTで得られる形態情報を融合するPET/CT検査により、病変の正確な位置や広がりを詳細に評価することができます。加えて、全身を一度に評価できることも大きな特長で、がんの診断・病期分類・再発評価・治療効果判定など、さまざまな臨床領域で活用されています。

 当院では、2024年4月よりシーメンス社製のBiograph Visionを導入し、検査を開始しました。この装置は高感度・高分解能を兼ね備えており、より少ない薬剤量・短時間での撮影が可能です。患者さんへの負担を軽減しつつ、高品質な画像の提供を目指しています。

2024年導入 Biograph Vision「画像提供:シーメンスヘルスケア株式会社」

放射線治療

 放射線治療はがん治療の三本柱の重要な一つです。がん細胞に直接放射線が届くことで臓器を切らずに治療することができます。人体を透過する放射線を使うので、治療中に痛みや熱さなどを感じることはありません。

 また、当院では放射線治療中に透視装置を使用して腫瘍近傍のマーカーを追跡することで体の位置のずれや呼吸などによる体内の臓器の動きに対応した高精度な放射線治療が可能です。

 

2014年導入 第三治療室 動体追跡放射線治療装置
2017年導入 第一治療室 高精度画像誘導放射線治療装置